クラウド型の自動車整備ソフトとは?インストール型との違いと選び分けの基準

整備ソフトのカタログで「クラウド対応」という表現をよく見かけますが、実際には中身が3種類に分かれています。言葉だけで判断すると、期待していた使い方ができないことがあります。この記事では、クラウド型の実態と選び分けの基準を整理します。

「クラウド対応」には3タイプある

タイプデータの置き場所使い方
完全クラウド型提供会社のサーバーブラウザやアプリからログインして使う。端末を選びにくい
リモート接続型自社のパソコン・サーバー社内のパソコンに外部から接続して使う。実体はインストール型
インストール型+クラウドバックアップ自社のパソコン(控えがクラウド)普段はローカル、データの控えだけ社外に保管

「外出先から見られます」と説明された製品が、実はリモート接続型だった、というのはよくある行き違いです。データがどこに置かれるのかを質問すれば、どのタイプかはすぐ判別できます。

クラウド型とインストール型の比較

比較項目クラウド型インストール型(オンプレミス型)
初期費用抑えやすいソフト・機器の購入費が必要
月額継続的に発生保守料のみのこともある
外出先・自宅からの利用可能なことが多いリモート接続の仕組みが別途必要
動作速度回線品質に左右される回線の影響を受けにくい
複数拠点での共有得意拠点間の仕組みを別途構築
バックアップ提供会社側で取得されることが多い自社での運用が必要
パソコン故障時別の端末からログインすれば継続できる復旧までデータに触れない
解約後のデータ見られなくなる場合がある手元に残るがソフトが無いと読めない

どちらを選ぶかの判断基準

クラウド型が向いている工場

  • 複数拠点で在庫や顧客をリアルタイムに共有したい
  • 営業や代表が外出先から状況を確認したい
  • 社内にパソコンの管理ができる人がいない
  • パソコンの入れ替えやOS更新のたびに困っている

インストール型が向いている工場

  • ネット回線が細い、または不安定な地域にある
  • 1拠点で完結しており、外部からの利用予定がない
  • 大量の伝票を連続入力するため、体感速度を最優先したい

どちらを選んでも必ず確認する2点

  1. 解約後にデータをCSVで持ち出せるか:クラウド型は解約と同時に見られなくなることがあります。出力の可否と費用を契約前に確認してください。
  2. バックアップの取得方法と復旧手段:クラウド型なら提供会社の取得範囲と保持期間、インストール型なら自社での取得手順です。インストール型を使う場合は、クラウドバックアップの併用でパソコン故障時のリスクを下げられます。

まとめ

クラウドかインストールかは優劣ではなく、通信環境と拠点数で決まる選択です。カタログの言葉ではなく「データがどこに置かれるか」で見分け、解約後のデータ持ち出しとバックアップの2点だけは必ず契約前に確認してください。

整備・車販・鈑金の代表40社を同じ物差しで並べた比較表を無料で配布しています。データCSV出力の可否、アップデート、インボイス制度、IT導入補助金、OSS、電子車検証への対応を1枚で見比べられます。

▶ 整備システム比較表をダウンロード(無料) / 自動車整備ソフト比較ランキングのトップへ

※ご請求は自動車整備/自動車販売/自動車鈑金などの事業者様に限らせていただきます。

よくある質問

Q. クラウド型とインストール型はどちらがおすすめですか?
A. 回線が安定していて複数拠点や在宅からの利用があるならクラウド型、回線に不安がある・1拠点で完結するならインストール型が向きます。どちらが優れているという話ではなく、通信環境と拠点数で決まります。
Q. クラウド型なら勝手にバックアップされますか?
A. 提供会社側でバックアップを取得しているケースが多いものの、どの範囲をいつまで保持するかは契約によって異なります。復旧を依頼できるか、費用はかかるかを契約前に確認してください。
Q. 解約したらクラウド上のデータはどうなりますか?
A. 利用停止と同時に閲覧できなくなる場合があります。解約前にCSV出力で顧客・車両・伝票・入金を手元に取り出せるか、出力に費用がかかるかを必ず確認してください。
Q. クラウド型は通信が切れると使えなくなりますか?
A. 完全クラウド型は回線が切れると利用できません。停電や回線障害に備えて、当日の作業を紙で受けられる運用を決めておくと安心です。

関連記事・関連サイト